(2009年8月4日 共同通信社)
歯のもととなる細胞を、歯が抜けた場所に移植する
マウスの実験で、正常に機能する歯を再生させることに
世界で初めて成功したと、東京理科大の辻孝教授(再生医工学)らが
米科学アカデミー紀要(電子版)に4日付で発表。
東北大、東京医科歯科大との共同研究。
再生した歯は、ものをそしゃくするのに十分な硬さがあり、
神経がつながって、刺激を与えると脳に痛みが伝わった。
幹細胞から人為的に器官や臓器をつくる再生医療が注目、
器官や臓器が実際に機能するかどうかは分かっていなかったが、
十分に機能する可能性を示す。
辻教授らは、マウスの胎児にあり、歯のもととなる「歯胚」から、
さまざまな器官のもととなる上皮細胞と間葉細胞を取りだし、
2種類の細胞を再び集めて「再生歯胚」を作製。
大人のマウスの上あごから臼歯を抜き、そこに再生歯胚を移植。
約50日後には、歯は通常に近い大きさまで伸びた。
この歯は硬く、内部には正常の歯と同様に神経線維があった。
外部から刺激を与えると、痛みを感じた際に脳でできる
タンパク質が、このマウスの脳でできていることを確認、
歯から脳に痛みの刺激が伝わっていることが判明。
辻教授は、「原理は同じで、歯だけでなく、ほかの臓器に応用可能」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/8/4/105307/
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