2010年3月13日土曜日

インタビュー・環境戦略を語る:ガルーダ・インドネシア航空、ファイク・ファーミさん

(毎日 3月1日)

ガルーダ・インドネシア航空は、航空機の運航で排出する
CO2を相殺するため、植樹などカーボンオフセットに取り組む。
日本・韓国・中国・アメリカ地区総支配人のファイク・ファーミさんは、
「ご搭乗ごとに1本の植樹」と気軽さを強調し、
乗客と一体となった環境保全を展開。

--インドネシアでの植樹活動の支援など、
カーボンオフセットに取り組んでいる。

◆国際的な環境保全団体の世界自然保護基金(WWF)
インドネシアなどと協力し、大規模な火災で森林が焼失した
カリマンタン島のセバンガウ国立公園で、植樹活動をした。

07年から約3年間、「ご搭乗のお客様お一人様につき、
1本の木を植えよう」を合言葉に、国立公園内の約250haで、
約10万本の植樹に協力。
国立公園は、世界でも有数のオランウータンの生息地。

--ジャワ島のジョクジャカルタの植樹は、環境保全の他に目的が。

◆王室の方の主宰する財団による、
「ジャワ鎮守の森-植樹村落開発」を支援
一角の「ガルーダの森」に、約5万本のマホガニーや
カシューナッツなどの植樹を予定。
エコツアーの料金に2000円上乗せで、
自分の名前が付いた木を植樹できる。
日本から、これまでに約80グループがツアーに参加。
年内にも開催予定。

植樹による環境保全だけでなく、養蚕など地場産業の育成を目指す。
手工芸品の機内販売など、幅広い目的の活動に携われてうれしい。

--環境保全は欠かせない?

◆日本の皆さんは、インドネシアというと、まずリゾート地のバリ島を
思い浮かべるのでは。
半面、地球温暖化対策を進め、火災や違法伐採などによる
森林破壊を食い止める必要。

インドネシアは、1万7000の島で構成される群島国、
バリ以外の魅力を知っていただくためにも、環境保全は欠かせない。

--両国は、日本からの地球温暖化対策支援の円借款など、
結び付きを深めている。

◆両国は、経済連携協定(EPA)を結び、観光だけでなく、
ビジネスなど幅広い分野で相互補完関係を築こうとしている。

環境保全も同じで、インドネシアが日本の最先端の
省エネ技術導入を目指す一方、日本は天然ガスなど
資源確保で、インドネシアを必要。

私たちは、日本のお客様を大切に考えている。
サービス向上のため、春から日本人乗務員が登場する予定。
スムーズに入国できるよう、成田出発の便は、
機内で入国やビザの取得手続きができるサービスを2月に導入。
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◇ファイク・ファーミ

ガジャマダ大学卒、95年ガルーダ・インドネシア航空入社。
08年7月、日本・韓国・中国・アメリカ地区総支配人。42歳。

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/03/01/20100301ddm008020023000c.html

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