(読売 2月10日)
パソコンやデータベースの環境を整備し、豊富な蔵書を活用。
3クラスが同時に授業できる広々とした閲覧席で、
約40人の生徒がパソコンで蔵書を検索。
ほぼ1人1台ずつ使えるパソコン。
生徒の周りには、約14万冊もの本が整理されて並ぶ。
中央大学付属高校の図書館。
現代文の授業、2年生が「取材リポート」の作成に取り組んでいた。
博物館や美術館を訪ね、興味を持った作品を調べ、
2000字のリポートにする課題。
「書名にない言葉でも、キーワードで本を探せる。
これがうちの学校の大きな自慢」。
授業に先立ち、司書教諭の平野誠さん(48)がマイクで生徒に説明。
同校は、8000字以上の卒業論文があるなど、
リポートの課題が多い。
その生徒の学習に役立つよう、図書館を充実。
「格差社会」、「ニート」、「フリーター」……。
同校では、パソコンの検索システムに、図書館の職員が一冊一冊、
本の内容に関連するキーワードを追加で登録。
書名や著者名だけでなく、キーワードで検索できる。
文学作品より、調査研究に対応できるような本を集めてきたが、
それらの本を十分活用できるようにする。
文学作品を読まないわけではない。
学校が選んだ100冊を各自で購入、3年間で全員が読む
「課題図書」の制度。
課題図書は、年によって変わるが、例えば夏目漱石、芥川龍之介、
スタインベックといった古典の名作から、
村上春樹や宮部みゆきまでと幅広い。
テストに出題されるため、生徒は必ず100冊読むことに。
図書館のパソコンでは、蔵書だけでなく、百科事典・辞書、
新聞各社の過去記事の検索、インターネットへの接続ができ、
約20台のプリンターも備える充実ぶり。
「学習に必要な環境が、すべてそろうように目指してきた。
生きる力を育むような場所になってくれれば」と平野教諭。
千葉県立印旛高校の図書館で、2年生の授業の一環として、
英語による「舌切りスズメ」の紙芝居が上演。
自ら英語で紙芝居を読んだ仲佐健治校長(56)は、
「図書館は資料が豊富で、自分にあった本を選んで勉強できる。
授業後、英語の本を探しに来た生徒もおり、関心が広がったようだ」
近くの小学校から児童を招き、図書館を活用した授業を行う。
高校の図書館は、小学校よりも蔵書が多い。
昆虫の本を使い、高校教師が体の仕組みを説明して
標本を観察したり、児童がごみ問題の資料を探して調べ、
高校の教師に質問したり。
高校にない本は、公共図書館から借りて授業をした。
印旛高校は今春、移転して単位制高校に変わる。
学校司書の山中規子さん(58)は、
「図書館は学びが深まる場所。
その場所を、十分活用できる学校になれば」
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20100210-OYT8T00272.htm
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