2011年3月1日火曜日

夜明け早まり春ホルモン 脳内に、光で季節感知

(2011年2月21日 共同通信社)

夜明けの光が照り始める時間が早まることで、
生物が春の訪れを知る仕組みを、
理化学研究所神戸研究所や近畿大、京都大のチームが突き止めた。

理研の上田泰己プロジェクトリーダーは、
「生き物が季節を感じ取り、発情期を迎えたり冬眠したりする
生態の一端が分かった。
人間でも、季節によって気分が浮き沈みする季節性情動障害が
知られており、治療に寄与できるかもしれない」

チームは、春になると脳内で作られる特有のホルモンを、
2008年に名古屋大と共に発見。

今回、マウスに光を当てる時間を調節し、
昼間が短い冬の日照条件(昼8時間、夜16時間)で、3週間飼育。

この状態では、春ホルモンはほとんど分泌されなかったが、
夜明けを8時間早めると、分泌されるようになった。

日没を8時間遅らせて、昼を長くしても春ホルモンは作られず、
夜明けの光で、季節変化を認識していることを確かめた。

春ホルモンが出るようになるには、夜明けが早まると働き始める
遺伝子「Eya3」が必要なことも発見。

米科学誌カレント・バイオロジーに掲載。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/21/132628/

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