2010年9月18日土曜日

2型糖尿病、日本人発症リスク1.2倍 東大チーム、遺伝子を発見

(2010年9月6日 毎日新聞社)

小太り程度でも、日本人が欧米人に比べ、
2型糖尿病を発症しやすくなる遺伝子を、
門脇孝・東京大教授(糖尿病学)の研究チームが発見。

この遺伝子に変異があると、発症の危険性が1・2倍高くなる。
早期発見や予防薬開発に役立つと期待。
5日付の米科学誌ネイチャージェネティクス(電子版)に発表。

2型糖尿病は、運動不足や食べ過ぎなど生活習慣が引き金となり、
国内で約890万人いる患者全体の大半。

研究チームは、糖尿病患者約4500人と健康な人約3000人の
遺伝子を解析し、糖尿病と関係のある二つの遺伝子を発見。
「UBE2E2」と呼ばれる遺伝子では、遺伝子を構成する塩基配列が
健康な人と異なると、糖尿病の危険が1・2倍高くなると推定。
日本人患者の15%がこのタイプと考えられる。

他国の遺伝子データを調べたところ、韓国や香港などでは
同様の関係が認められ、フランスやデンマークでは糖尿病と関連がない。

東洋人は、欧米人のように明白な肥満でなくても発症する人が多い。
血糖値を制御するインスリンの分泌量が、欧米人の半分しかなく、
今回の遺伝子は、インスリンを分泌する細胞内で働いている。

門脇教授は、「東洋人が糖尿病になりやすい体質を持つ理由を、
遺伝子で初めて説明する成果。
今後、遺伝子が働く仕組みを解明し予防薬開発に貢献したい」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/9/6/125053/

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