2011年1月7日金曜日

農村の通学路を明るく…作物に優しい街灯開発

(読売 1月5日)

農作物の成長を妨げず、近くの道路を照らし出せるハイテク街灯を、
山口大の山本晴彦教授らの研究チームが開発。

稲や大豆などは、夜中に光を浴びると育ちが悪くなるため、
農地沿いの通学路に街灯を設置できない地域も多かった。
4m先の人の顔が分かれば防犯効果があると言われ、
2011年度中の販売開始を目指している。

植物の成長は、夜の照明で影響を受けやすい。
稲の場合、ろうそくで照らした程度のわずかな明るさ(2ルクス)でも
浴び続けると、穂が出るのが約5日遅れ、未熟米が増える。
水銀灯で照らされて、出穂が10日遅れた場合、
約15%減収になるとの報告。

山本教授らは、波長などが異なる100種類の光を稲に浴びせ、
影響を調べた。
その結果、長い波長の赤色光などが稲の遺伝子の働きを妨げ、
成長を遅らせることが判明。

悪影響を及ぼさない波長の発光ダイオード(LED)ばかりを

組み合わせて、青みがかった色の照明を製作。
4m先の人の顔が見える明るさ(5ルクス)で照らす試験を行ったところ、
稲の品質が劣化しなかった。
大豆など様々な作物も、光の影響を受ける遺伝子は共通、
同じ効果が期待できる。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110105-OYT1T00050.htm

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