2011年2月21日月曜日

笑いヨガ 心身元気に 簡単な動作で「アハハハ」 脳が活性、リラックス

(2011年2月15日 毎日新聞社)

声を出して笑いながら体を動かす、「ラフターヨガ」(笑いヨガ)が注目。

ヨガといっても、難しいポーズはなく、
子どもから高齢者まで参加しやすいのが特徴。
約5年前に日本に紹介、既に全国に約120のクラブがあり、
笑顔の輪が広がっている。

武蔵野市で、毎週水曜日に開かれる「吉祥寺ラフタークラブ」には、
毎回15人前後が参加。
日本に初めてラフターヨガを紹介した田所メアリーさん(56)
夫の孝さん(60)が講師。

メアリーさんが、「息が切れたら座ってもいいですから、
自分のペースを守って。
笑うときに、目と目を合わせるコミュニケーションを大事にしてください」

この日は、軽いストレッチの後、
▽インドのあいさつをイメージして、両手を胸の前で合わせる、
▽ミルクセーキを作って飲むまねをする--
など8種類の動作をしながら、
参加者は、「アハハハハハ」と声を上げて笑った。
最後は、みんなで車座になり、ひたすら笑う。
記者も、つられて笑ってしまった。

約1年半クラブに通っている大和市の男性(60)は、
「リストラで職を失い、不安な日々を過ごしていたが、
ここに来て少しずつ前向きになった。
笑っていると、幸福感に包まれる」。
現在は、整体師を目指して勉強中。

「日常生活でも、以前より笑うことが多くなった」と、50代の女性。
夫を病気で亡くし、食事もとれなかったが、
ラフターヨガと出合い、元気を取り戻したという女性も。

メアリーさんは、「笑いには、脳の活性化などの効果がある。
作った笑いでも、自然に笑うのと同じ効果を期待できる」

ラフターヨガは、1995年にインドの医師夫妻が考案した健康法、
笑いを取り入れることで、自然に腹式呼吸ができる。
世界60カ国以上に広がっており、
米国では、がん患者の病棟で取り入れている例も。

大阪府立健康科学センターでは数年前から、
「健康教室」に笑いヨガを取り入れている。
大平哲也・大阪大准教授(公衆衛生学)によると、
実施後では、唾液中のストレス関連ホルモンの値が低下する傾向。

「運動効果に加え、心理的ストレスを減らすリラックス効果が
得られるのではないか」と大平准教授。

笑いのためのエクササイズは、「あいさつ」、「ライオン」、「言い争い」など、
たくさんの種類があるが、どれも簡単で慣れれば自宅でもできる。
高齢の愛好者も多く、仙台市「りらくらぶラフターヨガ教室」のリーダー、
佐藤四郎さん(63)は、「地域の公民館などに出張実演すると、
1人暮らしのお年寄りから、『こんなに笑ったのは何カ月ぶりかしら』
と言われる」

人気の背景について、普及に取り組む「ラフターヨガ・ネット」(中野区)
杉浦彰・代表理事は、「経済状況が厳しく、ストレスの多い現代社会で、
心身をリフレッシュできる笑いが見直されている。
笑いも運動。
誰でもできる手軽さがいいのではないか

◇全国に約120のクラブ

全国のクラブは、「ラフターヨガ・ジャパン」のウェブサイト
http://laughteryoga.jp/)から検索。
「日本笑いヨガ協会」(http://waraiyoga.org/)、
「ラフターヨガ・ネット」(http://laughteryoganet.jp/)も参考。

参加費は、クラブによってまちまちだが、
1時間~1時間半で500~1000円程度が一般的。
「吉祥寺ラフタークラブ」のように寄付制のところも。
高血圧や心臓病、腰痛などの持病がある人は、
医師と相談の上で始めるのが望ましい。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2011/2/15/132398/

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