2011年6月21日火曜日

後藤新平が紙上に教訓 顕彰会理事の高橋さん入手

(岩手日報 6月15日)

奥州市の後藤新平顕彰会理事高橋力さん(62)は、
後藤新平が、1923(大正12)年の関東大震災直後、
内務相として活躍した当時の新聞を入手。

後藤が打ち上げた大胆な復興計画を報じる紙面は、
大震災に見舞われた今に、教訓を伝えている。

顕彰会で調査研究担当を務める高橋さんは、ネットオークションに
同年9月28日の大阪朝日新聞夕刊が売りに出ているのを発見、入手。

関東大震災から約4週間後に当たり、後藤が内務相兼務で
帝都復興院総裁に就任する前日。
保存状態が良く、活字がはっきり読める。

紙面には、「応急措置が終わり、いよいよ第二段に入る」との見出しが躍り、
後藤が15億円から30億円まで、復興都市計画4案を立案したことや
遂行に伴う焼失域の土地問題、財源問題を報じている。

当時の年間国家予算15億円(22年)を上回る規模の復興構想は、
結果的に財政事情が許さず、大幅縮小されたが、
震災直後に壮大な計画をまとめ上げた後藤の指導力や
先見性をうかがわせる。

「震災後3カ月が経過しても、復旧・復興が進まない政治状況は歯がゆい。
後藤新平の精神に、今こそ学ばなければならない」と高橋さん。

顕彰会が、小学生を対象に先人の足跡を伝える
「寺子屋」事業などで教材に活用していく。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110615_15

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