2011年6月23日木曜日

世界最短波長のX線レーザー発振に成功

(サイエンスポータル 2011年6月13日)

理化学研究所と高輝度光科学研究センターは、
X線自由電子レーザー施設「SACLA(サクラ)」で、
世界一短い波長のX線レーザーを発振することに成功。

「SACLA」は、第3期科学技術基本計画の国家基幹技術の
一つとして、5年がかりで開発、2月末にビーム運転を開始。

今回、発振に成功したX線レーザーは、
波長が1.2オングストローム(1オングストロームは1億分の1センチ)。

X線自由電子レーザー施設の完成は、米国のXFEL施設に先を越されたが、
2009年4月、同施設が発生させた1.5オングストロームの
最短波長記録を追い抜いた。

X線自由電子レーザーは、1,000万分の1センチより
小さな世界をフェムト(千兆分の1)秒で観察可能なことから、
膜タンパク質の構造解析や、触媒が化学反応で
どのような働きをしているかなど、
従来のX線解析では困難ないし不可能だった原子や分子の世界の
「機能」を、直接観察する新しい強力な道具になると期待。

今後、調整運転を行い、今年度内に国内外に開かれた施設として
供用運転を開始する。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1106/1106131.html

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