2009年10月31日土曜日

携帯で津波避難支援 県立大・沢本教授開発

(岩手日報 10月23日)

県立大ソフトウェア情報学部の沢本潤教授は、
携帯電話メールの地域限定配信サービスを使った
漁業者向け津波避難支援システムを開発、
宮古市重茂の重茂漁協と沖合の漁場で実証実験を行った。

災害時、迅速な情報伝達が可能で、漁船の位置も確認。
沖合で操業中の避難に役立ちそう。
同教授によると、同様のシステムは全国に例がない。

津波避難支援システムは、NTTドコモが提供する
携帯用緊急速報メール配信サービス「エリアメール」を活用。
同社が、津波の第一報をメール配信。

メール受信後、携帯に組み込まれたソフトが起動し、
衛星利用測位システム(GPS)で位置情報を確認。
洋上の自船の位置から、津波被害の危険性が低下する
水深100メートル地点までの距離、漁港までの距離を
1分置きに画面に自動表示。

この日の実験は、宮古沖で高さ3メートルの津波が
発生したとの想定。
漁協職員らは、重茂漁港から約1キロ離れた海上で
メール受信などの津波避難支援システムの動作を確認。

重茂漁協では、漁船の位置情報をパソコンに表示し、
避難状況を確認。
沖合で操業する小型漁船のほとんどは、無線やGPSを
搭載しておらず、津波発生時の安否確認や連絡手段確保が困難。

沢本教授は、「システム導入のコストも低く、小型漁船の漁業者に
利用してほしい」とし、同漁協の高坂菊太郎参事兼業務部長は、
「携帯で位置が分かるので安心できる」と開発を歓迎。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20091023_4

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