(2009年10月19日 Japan Medicine(じほう))
米アップル社「iPhone」の医療分野での利活用促進を目的に、
ソフトバンクテレコムより、遠隔画像診断と在宅医療での
導入事例が医師らから報告。
画像診断で、“肝”になる画質にはお墨付きが付き、
在宅診療に要求されるスピーディーな情報共有という点でも
合格点が与えられた。
低コストで、使い勝手もよいことから医療現場への普及が
進むのではないかとの見通しも。
ソフトバンクテレコムは、iPhoneの市場拡大に向け、
画像系の情報システムを手掛けるジェイマックシステム(J-MAC)と、
遠隔医療画像のコンサルトサービスで協力体制を構築する。
院内の各種画像データを、J-MACのビューア「VOX-BASEII」で
PDF化し、遠隔地の読影医が携帯するiPhoneに送信する仕組み。
救急医療の現場で、当直をする研修医らと
院外の放射線科専門医らが連携して迅速、的確に
対応できる環境整備を支援。
霧島市立医師会医療センター(鹿児島県)、禎心会病院(札幌市)
などが協力した検証作業も終了。
放射線科専門医で、イーサイトヘルスケア社長の松尾義朋氏は、
「画像の質が一番心配だった」、検証した結果、
「利便性と実用性が高く、低コストなソリューションが誕生した」と評価。
桜新町アーバンクリニック院長の遠矢純一郎氏は、
グループ診療を行う二十数人の医師がiPhoneを活用したことで、
情報共有がスムーズになり、業務も効率化した。
在宅患者や家族らからの緊急コールへの対応は、
診療録や既往歴などの診療情報を一括管理する
インターネット上のアプリケーションソフト(Dropbox)を利用。
紹介状の作成は、iPhoneの診療データをコピーして
電子メールで診療情報提供書を作成、搬送先の病院に送信する、
音声メールをクリニックに送り、文書を作成して搬送先に送信する、
などの運用をしている。
手技を動画ソフトで録画しておき、患者によって微妙に異なる
ポイントを、複数の医師が共有。
遠矢氏は、スタッフ間のリアルタイムな情報共有が
在宅医療の質の向上には欠かせないとし、
ノートPCより操作性に優れる点にも触れて、
「高額でなく特別な技術者も必要なく、日本中で等しく利用できる」と、
在宅医療の質の向上で有効なツールになるとの見方を示した。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/10/19/109426/
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