(2009年10月21日 共同通信社)
社会疫学の第一人者。
所得格差など、社会的な要因が健康にどのような影響を与えるかを
科学的に分析するのが社会疫学という学問。
複数の国で暮らしたカワチ教授の独自の着眼点が、
国際的に高い評価を得ている。
日本人の長寿研究に関し、教授は、「諸外国に比べ、
これまで所得格差が小さかったことが影響しているのでは」
問題は、最近の非正規社員の増加で、
「格差が広がれば、ストレスが増え、
日本でも働き盛りの死亡率が上がる」
試算では、「所得格差を示すジニ係数が0・5広がるごとに、
死亡率が8%上がる可能性がある」
遺伝説に関して、「これだけでは説明できない」
サンフランシスコの日系移民の心疾患死亡率が、日本在住者や
ハワイ移民に比べ飛び抜けて高く、環境要因も無視できない。
日本人は、塩分摂取などが多い。
「食生活だけが長寿の原因とも言いにくい」
12歳でニュージーランドに移住、大学では医学を学んだ。
日本社会に興味を持ったのは、海外に出てから。
さまざまな国に住み、多様な社会に触れた体験は研究に役立った。
今は、カナダ人の妻とともに米国で暮らす。
とりわけ日本女性が長生きなのは、
「家計を握り、自在に生きているのと関係があるのでは」と指摘、
「欧米にはない特性だ」と笑う。
47歳。東京都出身。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/10/21/109602/
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