2009年10月29日木曜日

免疫を増強する物質合成 すべての型に対応:インフルエンザ

(2009年10月23日 毎日新聞社)

徳島大の木戸博教授(生化学)らが、
インフルエンザウイルスに対する粘膜免疫を増強する物質を
人工合成することに成功。
微量のウイルス抗原と一緒に、鼻やのどにスプレーすれば
インフルエンザの型に関係なく効果が期待でき、
接種の簡単な「総合ワクチン」の開発に道が開ける。

肺にあり、呼吸の際に肺を膨らませる働きを持つ物質
「肺サーファクタント」が、免疫を増強する作用を持つことに着目。
この物質とよく似たものを、ヒトが持つ3種類の脂質とたんぱく質を
化学的に複合して作った。
抗体を作る細胞に抗原を運び、活性化させるが、
すぐに分解され、副作用はない。

インフルエンザウイルスは、鼻やのどなどの気道粘膜で繁殖。
注射より、スプレーで粘膜に直接投与した方が効果がある。

木戸教授らは、この肺サーファクタントを安定供給するため、
人工合成に取り組んでいた。
来年度から臨床実験を始め、実用化を目指す。
新型肺炎(SARS)など、気道の粘膜から侵入する他の感染症への
応用も期待される。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/10/23/109782/

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