(2009年10月22日 読売新聞)
緑茶成分のカテキンが、新型インフルエンザウイルスの
心臓部に直接作用して、増殖を抑えることを、
徳島文理大学の葛原隆教授(薬学)らが突き止めた。
緑茶に、抗ウイルス作用があることは知られていたが、
仕組みがわかったのは初めて。
新型やAソ連型などのA型ウイルスは、増殖に不可欠な
RNAポリメラーゼという酵素を持ち、人間や豚の細胞中の
RNAという物質を切断、新しいウイルスの材料にしている。
葛原教授らが、A型ウイルスからこの酵素を取り出し、
緑茶に多い5種類のカテキンを一つずつ加えたところ、
2種類で酵素が働かなくなった。
この2種類のカテキンと、酵素の分子の立体構造を
コンピューターで計算し、重ね合わせると、
酵素分子の表面にある複雑な形のくぼみに、
カテキン分子がすっぽりと入り込むことがわかった。
くぼみの中には、RNAを切断する「刃」があるが、
カテキンがふたをし、働かなくしていた。
カテキンは腸で分解され、緑茶を飲むだけでは
抗ウイルス効果は弱い。
葛原教授は、「構造を少し変え、腸で分解されないようにするか、
吸引式にすれば、効果的な新薬になる」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/10/22/109646/
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