2009年12月22日火曜日

逆風の中で:第7部・地域プロ/3 2人からの再出発

(毎日 12月17日)

福岡県二丈町にある製パン会社所有の球場から
ユニホーム姿が消えて、1カ月半が過ぎた。
独立リーグの四国・九州アイランドリーグに所属する
福岡レッドワーブラーズのメーン練習場。
球団は9000万円の負債を抱え、10月末、チームは解散。
3年目の来季は、試合に参戦しない「準加盟球団」となり、
23人の選手はリーグの救済ドラフトで、
他の4チームなどに散っていった。

球団に残ったのは、江口信太郎球団代表(40)とスタッフ1人。
1年かけて、負債だけでなく、復帰後最低限必要な運営費
約7000万円も合わせた1億6000万円程度を
かき集めなければならない。

経費節減のため、福岡市内の事務所を引き払った。
スポンサー約10社には増資を依頼し、
新規の企業スポンサーを探している。
ホームページで、1口3000円や1万円の個人、法人会員を募る。
復帰への道は、緒についたばかり。

次の失敗は許されないため、復帰後「人を呼べる球団」
にするための策は練っている。
試合を集中的に開催する地域を選んで本拠地とし、
存在感を出すもくろみ。

「県民球団」を目指すレッドワーブラーズは、
県内各地で試合を行ってきた。
福岡には、プロ野球ソフトバンクを筆頭に、
サッカーやバスケットボールといった人気チームが多く、
互角に戦うのは難しい。
年間80試合の観客動員の1試合平均は、500人未満。
試合を、これまで開催した球場の中から絞って
存在感を出そうというもの。

四国・九州アイランドリーグ、徳島インディゴソックスの
ボランティアスタッフを務めたこともある、
徳島大総合科学部の長積仁・准教授(スポーツ経営学)は、
「うまくいっているチームでも、興行を行わずに
1億6000万円集めるのは相当厳しいと思う」
その上で、「地域特化にシフトする試みに、一定の評価はできる。
試合のプロデュースを、学生に任せるなどして地域に開放し、
派生させるような顧客開拓に結びつくシステムを作り出せばいい」

福岡のスポンサー集めの売り文句は、「地域での実績」。
地域イベントに参加したり、小学校の登下校を見守る
スクールガードなど、地域に溶け込んできたことをアピール。

不況続きの中、企業スポンサーは10万円単位の小口が中心。
「正直、1年での復帰は厳しい。
だが、できると信じて動くしかない」。
江口代表は、オフィス代わりにしている自家用車で、金策に奔走。

http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20091217ddm035050052000c.html

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