(東海新報 7月9日)
住田高校(佐藤信幸校長、生徒184人)で、
林業や木材産業への関心を高めてもらおうと、
「すみた森林(もり)の担い手セミナー」
(町産業振興課、町教委主催)が開かれた。
住田林業の次世代リーダーとして活躍する
松田昇さん(34)=㈲松田林業取締役=が講師を務め、
林業やふるさとへの思いを生徒たちに伝えた。
国が今後10年間をめどに、木材自給率50%を目指す
「森林・林業再生プラン」を打ち出すなど、同町の基幹産業でもある
林業は成長分野と位置づけられる一方、
若年層の就業が進まず従事者が減少傾向。
セミナーはこうした状況下、若い世代に林業への理解を
深めてもらい、担い手育成の一助にと初めて開催。
1~3年生の約50人が参加。
松田さんは、トレードマークの赤いつなぎ姿で講話。
国産材需要増が見込まれる現状を示したうえ、
面積の9割以上を山林が占めることから資源豊富で、
加工施設も集中しているなど、これからの林業における
住田の優位性を説いた。
高性能機械を導入した伐採から搬出まで、
素材生産の現場を動画で紹介。
人力が主だった過去の作業に比べ、省力化が大幅に
進んでいることを伝えた。
「人口減や少子高齢化で、町の将来に強い危機感がある中、
林業が雇用を創出することで、生き残りの道が生まれる」、
「後継者がいなければ、町も産業もなくなってしまう。
生き残るには、あなたたち若い世代の力が必要だ」
地域活動にも積極的に携わっており、17日に種山ケ原で
開催されるケセンロックフェスティバルについて紹介。
「東北の山奥の町に、一流アーティストが来てくれることには、
若者が故郷に誇りを持つきっかけになってほしい。
みなさんも、前向きに道を切り開いてほしい」
生徒たちは、若者の視点から見た林業の現場について
興味深く聞き、進路選択の参考ともしていた。
町では、今後も若い世代や森林所有者らを対象に、
セミナーを展開。
http://www.tohkaishimpo.com/
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