2010年10月7日木曜日

心の病、自宅訪問で支援 全都道府県に専門家チーム 厚労省、自殺対策も

(2010年9月27日 共同通信社)

うつ病など、精神疾患を抱えた人の自宅を訪問し支援するため、
厚生労働省は11年度、精神科医や看護師らでつくる
専門家チームを、医療機関に設置するモデル事業を、
全都道府県で始める。

受診や相談をためらう間に重症化するのを防ぐのが目的で、
自殺防止につなげる狙いも。
患者の家族は、「社会とのつながりを回復する第一歩になる」と歓迎。

精神疾患があっても、偏見を気にして病院に行かなかったり、
途中で治療をやめたりして症状が悪化する人が少なくない。

国内の自殺者数は、12年連続で年間3万人を超え、
うち約3割は、うつ病などの精神疾患が原因。
担当者は、「病院で患者を待つ従来の医療では、
十分に対応できていなかった」

チームは、精神科医や看護師、作業療法士、精神保健福祉士など
数人で構成。
家族らからの依頼を受け、自宅を訪れて家族や本人と話し合い、
通院治療などにつなげていく。

チームづくりは、各地の医療機関に委託。
厚労省は、11年度予算の概算要求の特別枠で、16億円を計上、
当面は各都道府県に1、2チーム程度になる見通し。

「当事者が周囲の人を傷付け、自殺に至る場合もあり、
家族だけでは支えきれない」
東京都精神障害者家族会連合会の野村忠良会長(67)は、
「夢のようにありがたい話。
一人一人に合った支援を丁寧に探ってほしい」と期待。

岡山県精神科医療センターの中島豊爾理事長(64)は、
「将来的には、人口10万人に1チームが理想。
チームを生かすためには、心の問題を抱えた人を
地域で支える体制づくりも重要」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/9/27/126059/

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