2010年10月4日月曜日

携帯電源用燃料電池に期待の素材開発

(サイエンスポータル 2010年9月21日)

リチウムバッテリーに代わる小型燃料電池開発につながると
期待される新素材を物質・材料研究機構
国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の研究チームが開発。

トラベルサ・エンリコ・グループリーダーらが作製に成功したのは、
イットリウム添加ジルコン酸バリウムの薄膜。

イットリウム添加ジルコン酸バリウムは、
小型固体酸化物燃料電池の素材として注目、
多結晶材料として焼結性が悪く、電池の性能を左右する
プロトン伝導率が低い、という難点を抱えていた。

エンリコ・グループリーダーらは、パルスレーザー堆積法を
用いることにより、結晶粒界のない薄膜の作成に成功、
携帯電源用として不可欠な低温(350℃以下)でも、
これまでに開発された固体酸化物燃料電池用電解質の中で
最高の性能(プロトン伝導率)を持つことを確認。

ノート型パソコン、携帯電話など、携帯電源用として
期待が大きい小型固体酸化物燃料電池は、環境に優しく、
かつ効率的にエネルギーを生産できる利点を持つ。

充放電サイクルを必要とせず、リチウムバッテリーよりも
エネルギー密度が大きい。
リチウムバッテリーに代わる小型固体酸化物燃料電池の開発に、
新たな展望を切り拓く可能性を持つ研究成果。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1009/1009211.html

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