2010年12月14日火曜日

消化管伸縮の謎解明 便通改善薬開発に期待

(2010年12月8日 共同通信社)

排便を促すため、小腸などの消化管が伸び縮みするメカニズムを
マウス実験で解明したと、自然科学研究機構生理学研究所の
富永真琴教授らが、8日付米科学誌
ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス電子版に発表。

便通を良くする医薬品の開発や、消化不良感をもたらす機能性胃腸症の
原因解明などに役立つ可能性がある。

食べた物は、消化管が伸縮を繰り返すことで、
肛門へ押しやられ排便される。
消化管はもともと縮む性質があり、一酸化窒素(NO)が増えると、
筋肉が緩んで伸びることが分かっていたが、詳しいメカニズムは謎。

富永教授らは、小腸などの神経細胞内にあり、温度感知センサーとして
働くタンパク質「TRPV2(トリップブイツー)」の働きを解明。
食べた物が腸に入ってくると働きが活性化し、
細胞の外にあるカルシウムを取り込んで、
NOを合成する酵素の活動を強めることが分かった。

TRPV2の働きを薬で抑えると、消化管は伸びることができなくなった。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/12/8/129495/

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