2010年12月16日木曜日

鳥類の新たな遺伝資源保存・復元法開発

(サイエンスポータル 2010年12月14日)

地鶏や絶滅の恐れがある貴重な鳥類の効率的な保存・復元を
可能にするユニークな方法を、農業・食品産業技術総合研究機構
畜産草地研究所と信州大学農学部の研究チームが開発。

貴重な胚を使い捨てにすることなく、始原生殖細胞だけを取り出し、
凍結保存できるのが、最大の特長。
岐阜地鶏の胚から取り出した始原生殖細胞を、
実際に代理親である白色レグホンの胚に移植し、
岐阜地鶏を復元することに成功。

この方法は、鶏以外の家禽や、絶滅危惧種などの希少鳥類へ
応用することが可能で、新たな遺伝資源の保存法として
生物多様性の維持に貢献することが期待できる。

始原生殖細胞は、精子あるいは卵子の元になる細胞。
胚発生の極めて初期にのみ存在する。
研究チームは、始原生殖細胞が発生の一時期に血流中を循環する、
という鳥類に特徴的な性質に着目し、
ふ卵中の受精卵を割って、発生中の胚を取り出す従来の方法に
よらない貴重な遺伝資源の保存・復元法を実現。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1012/1012141.html

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