2010年12月16日木曜日

リハビリ機能集約求める 県立療育センター移転計画

(岩手日報 12月5日)

盛岡市の県立療育センターの移転・新築をめぐって、
障害者団体などから、いわてリハビリテーションセンター(雫石町)の
機能を集約した総合リハビリセンターとしての整備を
求める声が上がっている。

県は財政難から、現時点でリハビリセンターの移転までは
難しいとの考えだが、本年度内に有識者懇談会を立ち上げ、
本県の総合リハビリ体制の在り方を検討。
財政面と折り合いをつけながら、利用者ニーズに合った支援体制を
どう構築できるのか?

県立療育センターは、病院や学校を併設した肢体不自由児の
入所・通所施設と、障害者の生活や身体機能の訓練、
就労支援を行う自立支援施設などがある。

施設は、築50年以上経過し、老朽化している部分もあり、
県は、▽盛岡市の旧盛岡短大跡地、
▽矢巾町の岩手医大付属病院移転予定地付近―
などを候補地として移転・新築する計画。

新たな療育センターは、超重症心身障害児の入所施設を整備するなど、
障害児療育の拠点として機能を強化。
整備費は、数十億円と見込まれる。

障害者団体などからは、移転を機に、療育センターとリハビリセンターの
機能を集約させ、医療と訓練相談、自立支援までを1カ所で行う
「総合リハビリテーションセンター」としての整備を求める声。

事故や病気で障害を負った人の中には、社会復帰を望む人も多い。
現在、専門施設が盛岡と雫石に分散しているため、
社会復帰まで継続してサポートする体制が課題。

もりおか障害者自立支援プラザの大信田康統所長は、
「訓練後から社会復帰に至るまでの支援が途切れ、
在宅にならざるを得ない人もいる。
治療から社会復帰まで、一貫した流れをつくるための施設が必要

県は、厳しい財政状況も踏まえて、療育センターの移転に合わせた
リハビリセンターの移転・集約は難しいとの姿勢。
医師や障害者団体の関係者らで構成する有識者懇談会を設立し、
療育センターとリハビリセンター、県福祉総合相談センター(盛岡市)の
連携などを検討。

県保健福祉部の千葉茂樹部長は、
「本県の総合リハビリ体制については今後、議論を進める。
まずは、ソフト面の連携を強化し、機能を充実させたい」

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20101205_7

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