2011年6月7日火曜日

松原のマツを“再生” 有志が「薪プロジェクト」 加工作業本格スタート

(東海新報 6月3日)

高田松原のマツなどをまきとして「再生」させようという、
「復興支援薪+αプロジェクト」に取り組んでいる
福井県坂井市のNPO法人・ふくい災害ボランティアネット
(東角操代表)などは、加工作業に本格着手。

今後は、気仙からの参加者も募りながら全国に販売し、
収益を市の復興に役立ててもらう。

大津波により、高田松原に植えられていた約7万本のマツは、
たった一本を残して流され、市内の至る所で無残な姿をさらす。
その量は、10万立方㍍以上とも。

このプロジェクトは、これらマツをはじめ、塩害を被ったリンゴの木、
倒壊した木造家屋の部材など、津波で散乱した木材を
ただ廃棄物として処理せず、まきに加工して全国に販売し、
その収益を市の復興に役立ててもらおうとの狙い。

同ネットも名を連ねるチームふくい
(福井県災害ボランティアセンター連絡会)が共催。

市の許可を得て、5月1日から着手し、ボランティアによる
回収作業を継続して展開。
市が集めた分と合わせ、これまでにおよそ1万立方㍍を回収、
高田町内に集積。

販売を前に、福井県工業技術センターに分析を依頼した結果、
塩分はペレットストーブなどで使用しても支障のない0・03%以下。

回収が一区切りを迎え、塩分検査も終えたことから、
まきストーブ販売などを手掛ける滝沢村の㈲、DSTYLE(橋本大治社長)
が中心となり、2日から加工作業をスタート。

同日は、橋本社長ら3人が作業。
小雨の降る中、山積みとなったマツや雑木をチェーンソーで小さく切り分け、
まき割り機で次々と割っていった。

富山県高岡農林振興センターの大沼進上席専門員は、
「樹齢300年近くのマツもある。
成長度合いが分かる年輪の幅は狭く、砂地で潮風を浴び続ける
過酷な環境で強く生きてきたことが伝わってくる」

「自社でまき加工するのとは違う思いがわいてくる」と橋本社長。
1立方㍍当たり8800円(送料別)で、同社が販売とりまとめも
ボランティアで行うといい、「炊いて暖かいだけでなく、
その先にある何かを感じてもらえれば」

第1弾の作業は、5日ごろまで継続。
地元からも、作業への参加や取り扱い店を募っている。
問い合わせは、DSTYLE(℡019・699・1123)、
同プロジェクトホームページ(http://www.fukkou.org/)。

http://www.tohkaishimpo.com/

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