2008年6月5日木曜日

アフリカ開発会議で支援を訴える国際非政府組織(NGO)「ワールド・ビジョン」のスーザン・ムバヤさん

(共同通信社 2008年5月28日)

「ワールド・ビジョン」のスーザン・ムバヤさん

貧困地域の支援のため訪れたジンバブエのマリマリ地区は、
病気がまん延していた。
病院まで40キロ、誰も医療を受けられない。
苦しむ子供と知り合い約束した。「医者を連れて戻ってくる」。

約2週間後、あらゆる分野の医師を19人も連れて来たが、
その子は2日前に息を引き取っていた。

ジンバブエで生まれ、大学を出て土地改革コンサルタントとなったが、
キリスト教系団体の支援活動に加わり、そうした人々の実際の姿を見て、
「政治の誤りが何をもたらすか理解した。人生が変わった」。

現在は、「ワールド・ビジョン」でアフリカ政策の提言や啓発を担当。
横浜でのアフリカ開発会議(TICAD)出席のため来日。

「世界で死亡する子供の大半は、アフリカ人。
出産時に死ぬ母親の多さも、就学率も最悪。
アフリカにとり経済成長は重要だが、貧富の格差が拡大し、
教育や医療に還元されていない」。
社会構造を変えていくような援助を追求する。

日本に何ができるのか?
「日本が打ち出している『人間の安全保障』(安心して暮らせる社会)は重要。
日本は、他の主要国(G8)に、これまでのサミットで約束した
資金援助などの公約の具体化を求めてほしい。
拠出国、額、時期が決まれば、アフリカ大陸に非常に重大な意味をもたらす」

決めたことは実行すべきだと強調。
「TICADに来たのは、口約束ではない公約を得るため。
実現すれば、北海道洞爺湖サミットに大きな影響を与えるだろう」。

http://www.m3.com/news/news.jsp?sourceType=GENERAL&categoryId=&articleId=73802

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