2008年6月4日水曜日

産学連携には実学 盛岡で国際ソフトウエアシンポ

(岩手日報 5月29日)

県立大開学10周年を記念し、盛岡で開幕した国際ソフトウエアシンポジウムは、
パネルディスカッションを通じて、産学連携のための「実学」をアピール。
シンポジウムに出席したソフトウエア工学分野の世界的権威、
デイビッド・パーナス教授(アイルランド・リムリック大)は、
ものづくりの「過程」の重要性を強調、次世代の担い手に向学心を求めた。

パネルディスカッションは、県立大の藤田ハミド教授がコーディネーターを務め、
国内外の研究者6人が「世界から見た岩手や日本の産学連携」を
テーマに意見を交わした。
各国の企業との演習や企業による奨学金制度などの事例を紹介。

大学で学ぶ理論は、厳密的には企業との間で活用されていない」(藤田教授)
という県立大の現状に触れ、大学があらゆる分野で企業と連携を拡充する
「実学」に理解を深めた。

パネルディスカッションに先立ち、パーナス教授が、
「製品の役割だけを考え、どうやってつくるのかを考えないのは古い考え方」とし、
ものづくりの「過程」の重要性を指摘。
「今、研究者は新しいアイデアを出しているが、
アイデアよりもつくり方に注目しなければならない。
論文もそうだが、数より中身だ」。

県立大について、「システムが固まっている古い大学に比べ、
新しい大学は進化が早く、望ましい」と評価。

次世代の学生や技術者に対し、「『なぜ』と質問してほしい。
若い人たちは言われたまま実行していく。
満足しなかったら、変化しなければならない」。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080529_6

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