2008年6月5日木曜日

浅草寺本堂、チタン屋根に変身 50年ぶり瓦ふきかえ

(朝日 2008年05月30日)

浅草寺(清水谷孝尚貫首)は、本堂の観音堂の耐震強度を増すため、
屋根瓦を50年ぶりにふき替える。
約7万2千枚といわれる土瓦を、チタン製の瓦にする。
工事は来年2月の節分後から。10年12月までには終える予定。
本堂は、工事塀で囲むが、参拝はできる。

浅草寺は、05年11月の耐震強度偽装事件発覚を受けて
本堂などの強度を調べた。
「わずかだか今の基準では足りない」と診断され、
本堂の一部を鉄筋を入れた壁にするなどして耐震強度を上げた。

これで基準は満たしたが、「多くの人が訪れる場所だけに、
災害に強いものを」とチタン製の瓦を採用。
軽量で強度が高いので、本堂の重心の位置をより低くできる。
本堂の外壁も塗り替えるため、費用は十数億円かかる見込み。
今秋ごろから募金を始める予定。

1649(慶安2)年に再建された本堂は1945(昭和20)年、
東京大空襲で焼失したが、58(昭和33)年10月に再建。
今年10月15日から約1カ月間、50周年の記念開帳が行われる。

本堂の手前にある宝蔵門はすでに昨年、チタン瓦にした。
施工した金属屋根メーカーのカナメ(宇都宮市)によると、
チタン瓦は耐久力があり、酸化にも強く、通常の重さの約10分の1。
寺社にも少しずつ広がっており、
東京では法善寺(北区)や福蔵院(中野区)などが採用。

http://www.asahi.com/culture/update/0530/TKY200805300090.html

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