2009年9月20日日曜日

パナソニックの西口史郎役員「薄型テレビにエコポイント効果」

(日経 9月9日)

薄型テレビの販売が上向いている。
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、
7月の国内出荷台数は、前年同月比41%増の118万4000台。
過去1年間で最も高い伸び率。
政府のエコポイント制度の効果もあり、
単価の高い大型テレビの動きもよい。
足元の市場動向を、パナソニックの西口史郎役員
(デジタルAVCマーケティング本部長)に聞いた。

——直近の状況は?

エコポイントが追い風に。
46型以上は、ポイント数が特に多く、大型も販売が増えている。
国内では、2011年7月に地上デジタル放送への全面移行を控え、
買い替え需要も発生。
従来は、リビングのみといった買われ方が多かったが、
2台目、3台目のテレビも一緒に買い替えるという
まとめ買いの需要も出てきた」

——年率30%とも言われる価格下落については?

「2~3月、新製品への切り替えを進め、単価上昇効果があった。
今春の製品はプラズマ、液晶とも省エネを一段と進め、
画質への評価も高い。
インターネット接続機能も評判がよい。
これまでのところ、価格下落は想定の範囲内で、
4~6月期に関して言えば、下落のペースが鈍化したような印象」

——単価上昇の狙いもあり、各社が録画機能付き薄型テレビの
品ぞろえを増やしている。

「当社も、7月にハードディスク駆動装置(HDD)を内蔵した
中・大画面の製品を発売、
9月15日に17型と20型の製品も追加。
これらの製品で新規需要を開拓し、単価上昇にもつなげたい。
ブラウン管テレビの時代、業界として『テレビデオ』の割合が15%程度。
薄型テレビでも同様の展開は可能と、
来年には国内販売台数の20%程度を録画機能付きとしたい」

——中国の需要拡大により、薄型テレビのコストの大半を占める
パネルの価格が上昇している。

「パネルの価格上昇は、メーカーの減産と需要拡大が重なったため。
当社は、プラズマは以前からそうだが、
液晶についても内製化を進め、価格、安定供給の両面で効果。
10~12月期、パネルを外部調達に頼っているメーカーの中には
苦しくなるところが出てくるかもしれない」

——今後、薄型テレビ販売にとってのリスクは?

当面は、どうやって旺盛な需要に供給面で応えていくかがテーマ。
当社も、需要が盛り上がる年末商戦には、
万全の体制で臨みたいと考えている。
(昨年のように)需要がガクンと減るような事態はない」

——エコポイントは、現時点では来年3月末までの予定。
通常は1~3月期は販売が落ち込むが、今期に関しては
駆け込み需要が発生するとの見方が。

「年末以降についても、準備を進める必要。
世界的に1~3月期は販売が落ち込むので、
国内で増えたとしても供給面では対応できる。
本当に駆け込み需要があるとすれば、
春夏向けの新製品を前倒しで導入する必要がある。
発売時期については検討を進めている」

http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/interview/int090908.html

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