2009年10月22日木曜日

グーグルはどこへゆく?

(日経 2009-10-08)

インターネット検索で世界トップシェアを独走し、
ネット広告市場でも敵無しの米グーグル。
世界景気低迷のあおりで業績は伸び悩んでいるが、
同社が「世界最強のネット企業」。
株式上場から5年を迎えた同社は、どこへ向かうのか?
エリック・シュミット最高経営責任者(CEO)の発言から。

「『検索を良くすること』に、多大な投資を費やしている。
(検索データベースの)インデックスを今より巨大に。
対応言語を増やす。
ユーザーが打ち込む検索語彙から、意味を理解する
検索エンジンを作りたい」
最重視している分野を問うと、真っ先に返ってきたのがこの答え。

企業向け有償ネットサービスや、基本ソフト(OS)など、
新分野への参入を相次ぎ発表しているが、
会社設立11年の今も屋台骨は、創業事業である「検索技術」。

収益源について、「現在展開中のネット広告ビジネスの改善が、
新たな収益源の獲得に」
主力事業である「検索」と「広告」への揺るぎない自信。

ネット検索とネット広告で、グーグルに先行を許した
マイクロソフトは、「打倒グーグル」を掲げてヤフーとの提携。
マイクロソフトとの頂上決戦は、避けて通れない。
どう戦うのか?

シュミット氏は、「我々もヤフーと提携しようと試みたが、
(市場独占と判断した米司法省に)妨げられた。
両社の提携については、スタンスを決めかねている。
詳細を見極める必要がある」

「誰が勝つかは、ユーザーが決めること。
ライバルを心配するのではなく、自身の技術革新を続けること。
新サービスや、アイデアを誰よりも早く投入することに細心の注意」
マイクロソフト・ヤフー連合に、「イノベーション」で挑む姿勢。

グーグルがけん引するネットサービスの普及は、
IT業界の秩序をも変えつつある。
OSのマイクロソフトと、半導体のインテルの「ウィンテル」支配が
続いたが、グーグル台頭で完全に崩れた。
今後はどうなるのか?

「インテルの(CEO)ポール・オッテリーニは、グーグル社外取締役。
インテルは、グーグル製OS『クロームOS』などを搭載する
情報機器に半導体を提供。
アップルも、インテル製半導体を使う。
インテルは、携帯向け半導体にも力を入れ、『ウィンテル』は別々に」

ではマイクロソフトは——?
「マイクロソフトは、(パソコン用OSで)巨大な基盤を持つ。
(ネット経由でソフト機能を提供する)『クラウドコンピューティング』
への移行に苦労。
今後は、アップルが成功を収め、グーグルも成功を収める。
マイクロソフトの減速には、時間がかかる。
(グーグルが目指す)『クラウド』への移行は、10~15年かかる」

世界中の有力エンジニアが、技術革新に明け暮れるグーグル。
ネット社会の将来をどう見るのか?

「世界中のデータが『クラウド』に集まり、誰もがどこからでも
アクセスできる世界で、何ができるかを想像すればいい」

「世界の人々が携帯電話を持ったことで、技術的には世界のどこに
利用者がいるのかが、センチメートル単位で分かる。
これら技術を生かせば、全く新しいサービスを開発できる。
私が運転している車のスピードや、私の性格までも考慮して、
私がこのインタビュー到着時間を予測するサービスなども実現可能」

グーグルは、環境技術を持つベンチャー企業への投資を積極化。
データセンターで消費する電力を、技術でまかなうことを目標。

「太陽熱や太陽光、風力分野のベンチャーに資金を投じている。
(巨大データセンターを運営する)グーグルは、膨大な電力を使う。
風力発電のコストは、石炭を使う発電コストに近付きつつある。
エネルギーセクターは、ネットよりも進化が遅く、
実現可能な時期は分からないが、到達できると信じている」

最先端ネットから次世代エネルギーまで——。
世界の技術革新をけん引するグーグルだが、
シュミット氏にも見えないものがある。5年後の自社の姿。

「5年前の上場がまるで昨日のよう。
グーグルは、ものすごいスピードで進化し、
(5年後の姿は)想像できない。新しい問題を解決し続けていたい」

http://netplus.nikkei.co.jp/ssbiz/ittrend/itt091006.html

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