(岩手日報 8月11日)
2010年度生物地学実地研究会(県科学教育研究連合会など主催)
の地学巡検は、奥州市江刺区の阿原山周辺で開かれ、
小中学校教諭が超大型加速器・国際リニアコライダー(ILC)計画の
国内有力候補地の一つとされる北上山地(北上高地)を見学。
公開されていない、国立天文台の観測用花こう岩帯トンネルにも入り、
北上山地の岩盤の安定性に理解を深めた。
約30人が参加。
国立天文台水沢VLBI観測所の田村良明助教の案内で、
阿原山中腹にある江刺地球潮汐観測施設を見学。
同施設は、1979年開設。
月の影響による潮汐力で、地球の伸縮や傾斜などを観測し、
山中には観測計を設置する直線約150mのトンネルがある。
ILCの候補地とされる江刺区から一関市千厩町までの北上山地は、
振動に強い安定した岩盤が特徴。
国立天文台のトンネルも、岩盤に設置した機器で、
微少な変化を観測するため、岩盤の安定を重視して選定。
田村助教は、「試掘を重ね、大きな断層もないことから
観測点として決定したようだ。
岩盤がしっかりしていないと、質の良いデータが取れない」
阿原山山頂では、講師の奥州自然研究会の
原子内貢専門調査研究員が、北上山地について説明。
「(ILCは)地下100mに、数十kmの直線の穴を掘る。
江刺から千厩までの花こう岩帯は、両側を古く固い岩帯に挟まれ、
大きな断層もなく安定している適地。
世界が注目している」
参加した久慈小の熊谷明宏教諭(39)は、
「地形的にいい場所と分かった。
国立天文台という最先端の研究機関が奥州市にあることも、
ILCにいい環境と思う」
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20100811_8
0 件のコメント:
コメントを投稿