(2010年8月6日 Japan Medicine(じほう))
2010年度DPC点数改定では、新たに機能評価係数IIが導入。
地域医療係数の告示によって、機能評価係数IIの6係数が出そろった。
特定機能病院グループにおける機能評価係数IIでは、
東海大病院が最も高い。
特定機能病院トップ30で見ると、国立大病院が8病院、
公立大病院が3病院で、私立医科大病院が20病院。
◆救急医療係数や地域医療係数で明暗
DPC評価分科会後のブリーフィングでは、
地域医療係数について、国立がん研究センター中央病院が
地域医療係数の中で、がん登録がクリアできていない点に質問。
厚生労働省は、東京都が地域がん登録事業を
行っていないためと説明。
地域医療係数が0.0000の施設は、全国で37施設あるが、
国立がん研究センター中央病院もその1つ。
国立がん研究センター中央病院については、
がん医療に特化した疾病構造になっている特徴など、
係数だけで短絡的に評価できない側面がある。
特定機能病院の機能評価係数IIでは、トップ3が東海大病院、
日本大板橋病院、川崎医科大病院。
東海大病院は、効率性係数、複雑性係数、カバー率係数、
地域医療係数、救急医療係数ともに、バランス良く高い係数を
積み上げているのが最大の特徴。
大学病院は、救急医療係数が全体的に低調、
トップ3病院や自治医科大病院、国立循環器病研究センターは、
他の総合病院と比較しても高い係数を取得。
◆国立大8病院がトップ30に食い込み
トップ30に入った国立大病院は、広島大病院、長崎大病院、
信州大病院、山口大病院、岐阜大病院、鳥取大病院、
千葉大病院、滋賀医科大病院の8病院。
公立大病院では、和歌山県立医科大病院、横浜市立大病院、
福島県立医科大病院がトップ30。
調整係数で見ると、特定機能病院で日本医科大病院が最も高く、
東海大病院は5番手。
調整係数が最も低いのが、名古屋大病院。
名古屋大病院の機能評価係数IIは、順天堂大順天堂医院、
北海道大病院と同じ。
私立医科大病院における機能評価係数IIでは、
後ろから2番手になった順天堂大順天堂医院。
トップの東海大病院と比較すると、救急医療係数と地域医療係数で
大きな差ができている。
近隣の東京大病院は32番、東京医科歯科大病院も35番手。
この2大学病院と比べ、効率性係数と救急医療係数が低い。
これは、大学病院としての立つ位置の問題も絡むため、
是非論で語れる問題ではないが、調整係数で見ると
順天堂大順天堂医院が、東京大病院と東京医科歯科大病院を上回る。
◆国循と国がんの係数は病院の役割を反映
国立循環器病研究センターと国立がん研究センター中央病院も、
地域医療係数と救急医療係数で、機能評価係数IIでは明暗を分けた。
救急医療係数が、国立循環器病研究センターは、
急性期心筋梗塞など時間との争いになる救急患者が搬送される
機能を有していることから、当該係数は全国でもトップクラス。
がん患者を扱う国立がん研究センター中央病院は、
救急医療係数を積み上げることは不可能に近い。
こうした疾病構造の違いによる格差も踏まえての評価が、
必要な係数内容に。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/8/6/123746/
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