2010年12月8日水曜日

糖尿病の「元」、突き止めた…京大チーム

(2010年12月6日 読売新聞)

血糖値を下げるインスリンの分泌や働きを妨げ、
糖尿病発症の原因になる体内物質を、
京都大ウイルス研究所の増谷弘准教授、吉原栄治研究員らが突き止め、
科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に発表。
この物質を減らす薬を開発すれば、新薬として期待できる。

この体内物質は、細胞の核にあるTBP2というたんぱく質。
吉原研究員らは、遺伝子を操作してTBP2を持たないマウスを誕生。
マウスは、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンの量が
約1・5倍に増加。
いくら食べて太っても、血糖値が正常に保たれ、糖尿病にならなくなった。

普通のマウスは、3日間絶食させても平気だったが、
TBP2を持たないマウスは9割が死んだ。
TBP2は、食べるものがなくても血糖値が下がりすぎないようにし、
生命を維持するために働いているらしい。

増谷准教授は、「かつては生存に欠かせない物質だったが、
飽食の時代を迎え、病気の原因になってしまったのだろう」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/12/6/129367/

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