2011年6月14日火曜日

トレーラーハウスでケア 「愛知ネット」1年間の長期支援

(東海新報 6月10日)

愛知県の「NPO愛知ネット」(天野竹行理事長)の臨床心理士チームは、
避難所になっているリアスホールの駐車場に、
トレーラーハウスを設置し、カウンセリングを行っている。

被災者の心のケアの支援活動は、来年3月末まで長期にわたる予定、
臨床心理士のみで編成する支援チームの派遣は、全国でも初めて。

臨床心理士チームは、大震災発生後の4月2日に先発隊が入り、
1週間交代で、現在は4人のカウンセラーが来談者の悩みなどを聞いて
ケアにあたっている。

カウンセリングは、絵本に出てくるようなかわいい木調の
トレーラーハウスの中で行われ、凝った照明と内装は
リラックスして相談できる雰囲気。

阪神大震災を機に設立された愛知ネットは、不登校などの受け入れ、
社会教育活動、まちづくり支援などをはじめ、
災害救助活動では、中越地震などの被災地で
インターネットでの情報発信を行っている。

臨床心理士チームの派遣は、今回が初めて。
支援活動は、復興の状況にもよるが3月まで1年間の予定。

臨床心理士の木原英里子さんと事務局員の勝屋弘文さんは、
初期から詰めており、広島県の児童養護施設で
虐待児童のカウンセリングをしていた木原さんは、
震災後、被災地での支援活動を希望し、
臨床心理士チームのメンバーとなった。

津波で家や職場を流され、経済的な悩みや先の見通しが立たない
不安を訴える被災者たちが訪れ、
全人格を認め、その方の心に寄り添いつつ
健康な心の面を引き出していければ」と木原さん。

これまで臨床心理士が医療保健チームに入り、
被災地で活動している例はあるが、全員が心理士という
支援チームは、「全国的にも初めて」。

宿泊用トレーラーハウスを置いている住田町農林会館から、
拠点のリアスホールに通い、市内五十数カ所の避難所を
回り終えた現在は、保健福祉チームと連携して福祉の里、
仮設住宅、在宅訪問も行っている。

リアスホールのトレーラーハウスには、「こころの里」と張り紙し、
扉を開けて待っている。
今月13日から、月曜と水曜~金曜日の午後2時~同4時に開け、
予約して訪れる場合は、月曜と水~日曜日の午前9時~午後4時。
予約は、電話番号「080・6010・5352」。

http://www.tohkaishimpo.com/

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