(毎日 1月6日)
林野庁は、09年度に林業分野の二酸化炭素(CO2)排出量取引などを
推進する「山村再生支援センター」を設立。
CO2削減につながる間伐材を活用し、併せて林業振興を図ることを狙う。
当初予算案に、運営費3億5000万円を盛り込んだ。
運営は、特定非営利活動法人(NPO)などの民間団体に委託する方針で、
1月下旬に公募して3月までに運営主体を決める。
森林は、CO2の吸収源だが、生育の悪い樹木を間引き(間伐)して
森林全体の成長を促せば、更に吸収量は増える。
最近は間伐材や、製材所から出る木くずをチップ化した木質バイオ燃料の
利用が、地球温暖化対策としても注目。
同センターは、木質バイオ燃料を生産する業者に、
燃料を使う地元企業や温泉施設、公共施設などを紹介。
削減されたCO2排出量を算定し、排出枠購入を希望する
企業への売却を仲介する。
購入企業としては、CO2排出量の多い鉄鋼、電力業界を想定。
排出量取引は、政府の地球温暖化対策の一環として
昨年10月に試験的にスタート。
排出量を単独で削減することが難しい企業が、
排出量を大量削減した企業から余剰分を購入できる。
排出量の相場は、CO21トン当たり2000~3000円、
間伐材の利用で森林組合や製材業者などの収益が増えれば、
安い輸入木材に押されてきた国内林業の活性化も期待。
センターは、森林を活用した健康産業や、間伐材を素材とした製品開発など
新ビジネスの振興も担う。
森林浴による癒やし効果を生かした「森林セラピー」を、
社員の研修活動に活用する企業も増えており、
企業と地元自治体との橋渡しも行う。
http://mainichi.jp/select/science/news/20090106dde007040044000c.html
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