2009年3月20日金曜日

不幸な結婚は女性の健康に悪影響を及ぼす

(2009年3月11日 WebMD)

結婚生活がうまくいっていない女性は、男性よりも、
うつ病のような精神障害を患う可能性が高く、
高血圧および肥満などの危険な症状を伴う可能性も高い。

うまくいっていない結婚生活は、男性もうつ病を引き起こす、
と研究者であるユタ大学のNancy Henry氏。

女性とは異なり、緊迫関係にある男性が、メタボリックシンドロームを
発症するリスクは高くない。
過剰な腹部脂肪および高血圧とは別のメタボリックシンドロームの特徴として、
中性脂肪高値、高血糖、HDL(「善玉」)コレステロール低値が挙げられる。

5つのうち、3つ以上が認められる場合、メタボリックシンドローム患者。
メタボリックシンドロームは、心疾患、脳卒中、糖尿病のリスクを増大。

Henry氏らは、夫婦276組を登録。
結婚期間は平均20年、男性と女性の年齢は40-70歳。
思いやり、支え合いなどの良好な夫婦関係、口論の頻度、セックス、子供、
金の問題に関する意見の相違など、夫婦間の不和に関する質問票に回答。
血液検査、血圧測定、胴囲測定などの医学的スクリーニングを受けた。

研究者らは、次のようなことを見出した。
1)結婚生活が良くない女性は、抑うつ症状の可能性が高い。
2)結婚生活が良くない女性では、メタボリックシンドロームが多い。
3)結婚生活が良くない男性は、メタボリックシンドロームに関連しない
抑うつ症状を報告。

◆不幸な結婚が、女性の健康に影響を及ぼす可能性がある理由

「女性の方が関係を重視するようである」と、
Veteran Affairs Salt Lake City Medical Centerのユタ大学博士課程Henry氏。
「女性は、自己概念の基礎を対人関係とその現状に置く傾向。
夫婦間の不和が、女性の心身の健康により大きな影響を及ぼす」

不幸な結婚は、男性において、うつ病を引き起こし、
生理的障害は、女性のみに発現するようである、
とユタ大学心理学教授であるTim Smith氏。

「男性が問題を抱えていなかったのではない。
女性の方が体重増加の可能性が高いことを、はっきり示された。
ストレスホルモンは、内臓脂肪の蓄積を助長。
ストレスは体重増加、コレステロール値上昇を引き起こす可能性がある

多くの研究で、男性、女性いずれも離婚が冠動脈石灰化に関連し、
「ストレスと心臓の健康の関連は、女性の方が強い」

メタボリックシンドロームがうつ病を引き起こす可能性は、
うつ病がメタボリックシンドロームを引き起こす可能性と同程度、
とエモリー大学(アトランタ)心血管転帰プログラム
(cardiovascular outcomes program)部長のViola Vaccarino。

うつ病患者は、メタボリックシンドロームの可能性が高く、
またその逆もそうである。
うつ病患者は、身体活動が不足し、健康に良い食事を選択できず、
メタボリックシンドロームを発症する可能性が高い。
うつ病が、男性よりも女性に影響を及ぼすという性差をみたのは初めて」

◆女性の方が不幸な結婚にストレスを感じる?

男性と同様、女性も心疾患は死因の第一位、
「関係の因子と精神的苦痛が、心疾患にどのように関連しているかは
まだ多くを学んでいる段階」、見出された性差は重要。

ストレスによって、女性は男性よりも身体的障害を起こしやすくなると
結論付けるのは時期尚早だが、最新の研究結果が示唆している、
と心疾患における結婚の質の役割に関するユタ大学の
大規模研究のリーダーSmith博士。
「結婚の様子および質を改善するか、夫と別れれば、
心疾患のリスクが減少すると言うのは時期尚早である」
他の研究で、結婚の質の改善が配偶者の健康を増進するかは確認中。

bad-marriages-take-health-toll-on-women

http://www.m3.com/news/SPECIALTY/2009/03/11/93493/

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