(2009年10月6日 共同通信社)
「見た目かわいいパンダですが、実に大量のふんをします。
しかし臭くない。研究上は助かりましたね」
人を笑わせ、考えさせる科学研究などに贈られる
イグ・ノーベル賞の生物学賞を受賞。
パンダのふんから、家庭用生ごみの90%以上を分解する
菌を分離した研究が受賞対象。
「科学的にはそれほど価値はないが、ふんからごみ処理という
地球環境にやさしい点が評価された」
賞の主催者も、「ことしの各賞の中で一番面白い」と絶賛、
受賞スピーチではパンダの人形を手に
研究内容をユーモラスに語り、大きな拍手が寄せられた。
「もともとの専門は微生物。ウイルス一筋です」
北里大の前身の北里衛生科学専門学院を卒業後、米国留学。
1977年に同大教授、以後はインフルエンザやエイズなどの
研究に取り組んできた。
90年代、生ごみを菌で分解して水素を取り出す研究を
本格的に開始。
強力な菌を探すうち、大量のササを消化するパンダの腸内菌に着目。
当時パンダがいた上野動物園に頼み込み、
バケツに大量のふんをもらい、実験を繰り返した。
ようやくそれらしい菌を見つけたが、実証が必要。
「近くのスーパーで、生ごみを大量にもらい実験すると、
95%以上が水と二酸化炭素に。この分解力には驚きましたね」
2003年退官、友人と事業を立ち上げるなど多忙な毎日。
3人の子どもは既に独立、神奈川県相模原市の自宅に
夫人と2人暮らし。埼玉県出身、72歳。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/10/6/108714/
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