2009年10月6日火曜日

「世界のカグラ」に歓喜 早池峰神楽の無形遺産決定

(岩手日報 10月1日)

「世界のハヤチネカグラだ」
花巻市大迫町の早池峰神楽(岳神楽、大償神楽)が、
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に決定、
県民から神楽衆へ歓喜と祝福の声が上がった。

500年以上の長い間、霊峰早池峰の麓に生きる人々が
守り紡いできた「祈りの舞」。
舞い手たちは決定を厳粛に受け止め、
永遠の伝承に表情を引き締めた。

登録の可否を決めるユネスコの政府間委員会の同日の審議は、
日本時間で夕方とみられた終了時刻が大幅に遅れた。
大石満雄市長のほか、文化財課の担当者ら約20人が
居残り「今か今か」と県教委からの朗報を待った。

「決定」の一報は午後9時すぎ。
大石市長は直後に会見し、「確信はしていたが、正直、ほっとした」と
安堵の思い。

神楽が伝わる大迫町内川目地区の住民の喜びはひとしお。
保育士佐々木美幸さん(24)は、
「生活の中にある神楽が世界に誇れる文化なのだと感じた」

観光面への期待も増す中、花巻観光協会の今井洋一会長(67)は、
大切なのは、末永い保護と後継者の育成。
市民全体にそうした意識が醸成すれば、
観光への寄与は自然と出てくる」と、地に足の付いた振興策を願う。

県民俗芸能団体協議会の平舘良孝会長(71)は、
「若者や一般の人の伝統芸能への関心が高まるはず」と、
県内の民俗芸能全体の活性化を予想。

早池峰神楽を継ぐ神楽衆は現在、岳16人、大償18人の男たち。
同夜、岳神楽は家族や神社関係者らと祝いの宴、
大償神楽は週1回の練習に汗を流した。

岳神楽保存会の小国朋身会長(50)は、
「感動をみんなで味わえた。
地域が生活の中で神楽をはぐくんできた姿を、今後も継承していく」

大償神楽保存会の佐々木裕会長(67)は、
「長い間の先輩たちの努力が今につながった。
『無形文化遺産』の名に恥じないよう、一層頑張っていく」と
責任の重さをかみしめた。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20091001_5

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