2009年12月15日火曜日

切っても頭側が頭に プラナリア再生の仕組み、京大解明

(朝日 2009年12月8日)

体を10個に切れば、10匹に再生する強い生命力を持つ
プラナリアという動物は、もとの体の頭の向きに頭ができ、
尾の向きに尾ができる――。

長年の謎だった頭と尾の方向を決める仕組みを、
京都大の阿形清和教授らが解明。
頭から尾側に運ばれるたんぱく質と、
その受容体が重要な役割を果たしていた。

プラナリアは、水中にすむ体長1~2センチの動物で、
切っても切っても断片が完全な形に再生することから、
再生学のモデル動物。

阿形教授(再生生物学)らは、動物の体の形づくりで
重要な役割を果たす、ヘッジホッグと呼ばれるたんぱく質に注目。
ヘッジホッグは、頭側から尾側に運ばれ、
受容体に結びつくと、信号が伝えられ、そこで尾を作る命令を
出す遺伝子が働き始めることがわかった。

断片にした時も、もとの体の尾の方向にヘッジホッグがたまり、
再生後も尾になっていた。
断片が短いと、ヘッジホッグの量が足りず、
尾の方向に頭ができる。
米科学アカデミー紀要電子版に発表。

人でも、胎児の臓器が形づくられる時には前後、左右などの
位置関係がある。
阿形教授は、「基本的な仕組みは、プラナリアと共通する可能性」

http://www.asahi.com/science/update/1208/OSK200912080012.html

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