(2009年12月14日 共同通信社)
24時間周期で働く体内時計遺伝子に異常が起きると、
特定の酵素が副腎で過剰に働いて、高血圧症を引き起こすのを、
京都大の岡村均教授のチームがマウス実験で解明、
13日付の米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表。
この酵素が産生にかかわるホルモンの作用を薬剤で抑えると、
マウスの血圧が下がるのを確認。
人の副腎でも似た酵素が働いており、徹夜など不規則な生活で
生体リズムが乱れて起きるさまざまな体調異常に関係している可能性。
岡村教授は、「高血圧の詳しいメカニズムが分かったのは初めて。
この酵素に、特異的に働く薬が開発できれば治療に役立ちそう」。
体内時計にかかわる遺伝子が働かないようにしたマウスに、
食塩水を飲ませて実験。
その結果、副腎皮質で「Hsd3b6」という酵素が過剰に働く
ようになることで、ホルモンが活性化し、
腎臓から塩分や水分が排出するのを妨げ、血圧が上昇する。
マウスは、薬剤で高血圧が改善したが、
人では同じ薬剤が副作用を起こす可能性があり、別の手法が必要。
岡村教授は、「臨床チームと組んで、酵素の働きを詳しく調べたい」
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/12/14/113035/
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