2010年6月14日月曜日

魚ログの新沼さん1000回投稿達成 神戸の読者も祝福 魚市場から新鮮情報発信 大船渡

(東海新報 6月11日)

県内各魚市場の職員らが、市場情報をインターネットのブログで
紹介する「魚ログ」で、大船渡魚市場社員の新沼菊也さん(37)が、
1000回目の投稿を達成。

足かけ4年にわたる地道な情報発信は、
魚食普及や市場の知名度向上に貢献。
消費者の食卓と魚の生産現場をつなごうと、
新沼さんはさらに意欲を高めている。

魚ログは、県のITを活用した情報発信事業の一環として
平成18年5月にスタート。
県農林水産部水産振興課、いわてNPO事業開発センターの協力で、
各魚市場職員が水揚げの内容や珍しい魚、
市場の出来事などの情報を投稿する形で運営。

新沼さんは、立ち上げ当初からライターとして活躍、
地道な投稿がを奏し、県内外に多くのファンを作った。
19年8月、登録する「ブログランキング」で、アクセス数東北1位、
現在も1日に6000件前後の閲覧。

1000回までの投稿は、平坦ではなかった。
日々の更新は、午前5時の出社後、業務の合間を縫って、
水揚げ風景などの写真を撮影することから始まる。
記事も、空いた時間を見つけて帰社前後までにまとめる。
盛漁期には、終日水揚げ業務に追われることもあり、
投稿は大きな負担。

多忙さ以上に頭を悩ませるのが、連日のネタ探し。
季節ごとに日々同じ魚が水揚げされる中では、
記事内容にも工夫が必要。
新沼さんは、地元の漁船を写真付きで毎回紹介する
「男の漁船シリーズ」連載や、防水仕様の携帯電話を使った
魚の水中写真など、読者を飽きさせず、
親しみがわくよう試行錯誤を続けてきた。

「大変で辞めたい、と思ったことは何回もあるが、
読者からのコメントやアクセス数の伸びに励まされ、
続けることができた」と言う新沼さん。

「多くの消費者は、魚の名前ぐらいしか知らない。
料理方法や旬、どのように獲れたのかという情報を伝えたかった。
魚が食卓に上がるまでの流れを、消費者に知ってもらう
きっかけにはなったのでは

1000回投稿達成で、うれしいサプライズも。
県の担当者から、ブログに記念のロゴを掲載、
神戸在住の読者が魚市場を訪れ、プレゼントも贈られた。
県から感謝状も贈られる。

新沼さんは、「日々の魚市場の様子を、
変わらず伝えていくことが目標。
自分の後継者づくりも目指したい」と今後にも意欲。

http://www.tohkaishimpo.com/

0 件のコメント: