2010年7月19日月曜日

地球と暮らす:/112 茨城大バイオ燃料社会プロジェクト 「地産地消」に解答求め

(毎日 7月5日)

地球温暖化対策として注目されるバイオ燃料。
食料価格高騰を引き起こしたり、輸送で生じる温室効果ガスの
問題をどうするか、負の影響を指摘する声も。

こうした課題を解決しようと、
08年から茨城県阿見町の耕作放棄地1haに、
アフリカ原産のイネ科植物「スイートソルガム」を栽培し、
生成した燃料の消費まで地域内で完結する
社会実験に取り組んでいる。
「地産地消」によって、課題の輸送に伴う温室効果ガスの排出も
大幅に抑制できる。

スイートソルガムは、明治時代に持ち込まれた。
茎に糖分を蓄え、収穫時には5~6mの高さに達する。
低温に強く、国内のほぼ全域で栽培でき、土壌の質も問わない。
飼料用や土壌改良のために生産する農家はあったが、
製糖用としては質が劣り、サトウキビほど普及しなかった。

温暖化問題が深刻化する中、代表の新田洋司・茨城大教授(46)は、
「生態系に悪影響も確認されていない。
活用しないのはもったいない」と注目。
エタノール生産力は、1haあたり3・4~4・4t、サトウキビとほぼ同じで、
生育期間は約3分の1の4~5カ月と短い。

今年3月、スイートソルガムから取り出したエタノールを混合した
ガソリンで、県の公用車を使った初の試験走行を水戸市内で実施。

高さゆえの弱点もある。
昨年10月の台風18号で、栽培した8~9割がなぎ倒された。
それでも生成できたエタノールは、前年とほぼ同じという思わぬ「収穫」も。
趣旨に賛同し、放棄地で栽培に協力したいという農家が現れた。
搾りかすは、家畜の餌に使われている。
食用ではないため、「価格高騰を招く心配もない」と新田さんは強調。
成果は、大学の研究室を飛び出し、地域に浸透し始めた。
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事務局:茨城大農学部の新田研究室(電話029・888・8551)。
茨城県や県内自治体、農家などが協力。
http://www.ibos.ibaraki.ac.jp/

http://mainichi.jp/select/science/archive/news/2010/07/05/20100705ddm016040024000c.html

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