2010年7月22日木曜日

循環型で野菜生産へ 大船渡の加工業・ハローワーク

(岩手日報 7月20日)

大船渡市の野菜加工業ハローワーク(資本金5500万円、
錦山恵美子社長、従業員110人)は、野菜の加工残さで堆肥を作り、
野菜を生産する直営農場で使うシステムの運用に乗り出す。

今月、金ケ崎町に堆肥製造と野菜栽培を行う直営農場を開設。
自社だけでなく、協力農家も募りながら、
岩手で作った野菜を有効活用し、循環型農業の構築を目指す。

「循環型原料調達・製品生産システム」は、
同社が大手食品メーカーや居酒屋、回転ずし店などに供給している
加工野菜を中心に構築。
大船渡市や奥州市水沢区の同社工場で、「カット」、「乾燥」、「冷凍」の
加工を行う過程で出る残さを、オリジナル堆肥にする。
堆肥は、金ケ崎町六原の直営農場内で製造。
約1ヘクタールの農地・原野を借りて整備を開始、
今月末には堆肥の加工場が完成予定。
直営農場で生産するジャガイモ、ニンジン、タマネギ栽培に使用。
できた野菜は、地方卸売市場大船渡青果を通して、
ハローワークが購入。
直営農場周辺の協力農家、農協からも野菜を買い取り、
同社で野菜加工を行う予定。
8月から試験的に運用し、合わせて20~30トンの野菜を仕入れる。
生産、加工だけでなく、残さ処理まで県内で行うシステムで、
県が本年度創設した「いわて食のパワーアップ事業」の委託先にも選定。
同社の錦山功専務は、「ハローワークが責任を持って
買い取るということで、直営農場だけでなく周りの農家にも
参加を呼び掛ける。
岩手の地で、いい野菜を調達し、全国に発信したい」

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