2010年7月18日日曜日

骨形成促進のタンパク特定 粗しょう症治療手掛かりに

(2010年7月9日 共同通信社)

埼玉医大ゲノム医学研究センターの岡崎康司教授(分子遺伝学)
の研究チームは、「Id4」というタンパク質が
骨の形成に重要な役割を果たすことを突き止め、
9日付の米科学誌プロス・ジェネティクス電子版に発表。

岡崎教授は、「Id4を活性化する物質が見つかれば、
骨粗しょう症の治療や新薬につながる大きな手掛かりになる」

骨髄の幹細胞は、骨を作る骨芽細胞と脂肪細胞に分化するが、
骨粗しょう症患者は分化が脂肪細胞に偏るため、骨がもろくなる。

研究チームが、マウスの幹細胞を骨芽細胞、脂肪細胞それぞれに
分化させ遺伝子解析したところ、Id4が骨芽細胞の分化を促進、
脂肪細胞の分化を抑制することが分かった。

この効果は、Id4が「Runx2」という骨形成を促すタンパク質を
間接的に活性化させて起こることも分かった。

遺伝子操作で、Id4を持たないようにしたマウスは、
正常なマウスに比べて骨量が約6割少なく、
骨髄内の脂肪細胞も多かった。

PLoS Genet. 2010 Jul 8;6(7)
Id4, a new candidate gene for senile osteoporosis, acts as a molecular switch promoting osteoblast differentiation.

http://www.m3.com/news/GENERAL/2010/7/9/122627/

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