2010年10月10日日曜日

レアアース不要のハイブリッド自動車用モータ開発

(サイエンスポータル 2010年9月30日)

産出国が限られているレアアース(希土類元素)を使わない
ハイブリッド自動車用モータを、
新エネルギー・産業技術総合開発機構と、
北海道大学大学院情報科学研究科の小笠原悟司教授、
竹本真紹准教授が開発。

ハイブリッド自動車や電気自動車には現在、レアアースを利用した
磁石モータが使われている。
安いフェライト磁石を使ったモータでは、高出力が得られない。

新しく開発されたモータは、フェライト磁石の磁力を弱め、
高い回転力が得られない原因となっているロータディスク
(炭素鋼などの磁性体で構成する円盤状の部材)を
取り外した構造が特徴。

フェライト磁石と圧粉鉄心を、非磁性の支持部材に交互に
組み込むことで、レアアースを使わないフェライト磁石でも、
高出力を出すことを可能。

試作したモータの性能試験の結果、
従来のハイブリッド用希土類磁石モータと同サイズで
同等の高出力(51.5kw)を発生できることが確認。

レアアースは、中国が世界の産出量の90%以上を占めるなど、
産出地域が非常に限られている。
安定調達に不安があるレアアースを使わずにすむモータの開発成果は、
激しさを増す次世代自動車開発における
日本の産業競争力向上につながる。

この研究開発成果は、新エネルギー・産業技術総合開発機構の
次世代自動車用高性能蓄電システム技術開発の一環。

http://www.scienceportal.jp/news/daily/1009/1009301.html

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