2008年5月27日火曜日

10代でのスポーツが乳がん予防に 米研究チーム

(CNN 5月19日)

10代前半からの若い時期にスポーツなどで
日常的に運動していた女性は、乳がんにかかる率が低いとの結果を、
米ワシントン大の専門家らが発表。

グラハム・コールディッツ博士らが、24~42歳までの女性看護師
6万5000人へのアンケートと追跡調査を基に、
過去の運動量と乳がん発症との相関関係を調べた。
がん医療専門誌JNCIに報告。

6年間にわたる追跡調査で、対象者のうち550人が乳がんと診断。
再発などの危険性が比較的高い「閉経前乳がん」。
がんにならなかった女性と比較したところ、
12‐22歳での運動歴が大きな要因。

発症率が最も低かったのは、この時期に1週間当たり3時間15分の
ランニングや、これに相当する激しい運動、
1週間当たり13時間のウォーキングを続けていた女性。
運動をしなかったグループの発症率を、23%も下回った。
「追跡を続ければ、閉経後の乳がん発症にも同様の影響が出る可能性が高い」

中高年期の運動量と乳がんとの関連は、これまでも指摘されてきた。
乳がんの発症には、女性ホルモンのエストロゲンが関与し、
閉経後にエストロゲンの主な供給源となる皮下脂肪を減らすことが、
予防につながると考えられる。

若い女性が過激な運動を続けると、エストロゲンの分泌を抑え、
初潮の遅れや生理不順を招くことが知られている。
米がん協会の専門家、アルパ・パステル博士は、
「研究対象となった女性の運動量は過激というレベルではないが、
ホルモン分泌が微妙な影響を受けた結果、予防効果が表れたのでは」。

乳がんには、初潮や閉経の時期、家族の罹患歴など、
本人の意思が及ばないリスク要因もあるが、
「運動量や体重なら、本人の心がけで変えることができるはず」。

http://www.cnn.co.jp/science/CNN200805190022.html

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