2008年5月28日水曜日

園芸、畜産でも安全アピール 岩手ふるさと農協

(岩手日報 5月22日)

奥州市の岩手ふるさと農協(門脇功経営管理委員会会長)は
食の安全と消費者の信頼確保に向けた取り組みの一環として、
農業生産工程管理手法(GAP)の多品目導入を検討。

生産工程を、独自の点検シートで管理。
他産地でも、導入が進む水稲だけでなく、園芸や畜産にも適用、
食材の信頼度を高め、消費者や流通業者にアピール。

GAPは、栽培や収穫、出荷などの作業工程を管理点検し、
安全性や品質を高める手法。
作目ごとに項目を定め、生産者が専用用紙で点検。
稲作を中心に、全国約600カ所の生産地で導入。

同農協は、県版GAPの点検項目を絞り込み、
気軽に取り組めるよう独自の簡易GAPをつくる。
水稲のほか、園芸や畜産の様式もまとめ、
ほぼすべての作目、組合員の参加を促す。

点検シートは、集落や作目別生産組織を通じ配布。
生産者は、農薬散布や施肥の回数、時期、衛生管理などをチェック。
本年度、門脇会長を本部長に、営業やリスク管理担当者らで新設した
「安全安心推進本部」が結果を分析、
品質管理や経費節減の課題を生産現場に還元する仕組み。

流通業界では、ギョーザ問題などが引き金となり、
産地への安全管理徹底を求める声が強まっている。

本県は、アジアへの米輸出に乗り出しているが、
国際取引では安全性が取引の成否を左右、
GAPは大きな武器になる。
万が一、問題が発生した場合も、生産工程を証明できるため、
危機管理手法の一つにも位置づける。

同農協営農生活企画課の高橋隆課長は、
「気軽に取り組める内容から始めたい。
生産者の意識向上と市場へのアピールに向けた一歩になればいい」。

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20080522_6

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