2008年5月29日木曜日

労災:精神疾患、最多の268人 過労自殺も最悪の81人

(毎日 5月23日)

仕事上のストレスが原因で、うつ病などの精神疾患になり、
07年度に労災認定を受けた人が268人(前年度比30.7%増加)と、
前年に続き過去最多を更新。
過労自殺(未遂を含む)も81人(前年度比22.7%増)で
過去最多となり、2年間で倍増。

政府や厚労省は、「ワークライフバランス」(仕事と生活の調和)の推進を
呼びかける中、長時間労働などの改善が進んでいない実態が浮き彫り。

過労によるうつ病の労災請求件数は、
03年度の約2倍の952人(前年度比16.2%増)に増えた。

過労自殺と認定された81人のうち、80人は男性で、
年代別では40代が22人、30代が21人、50代19人、20代15人。
うつ病など精神疾患全体の認定は、30代100人、20代66人、
40代61人、50代31人。
20、30代で6割を超え、若年労働者に心の病が広がる状況。

職種は、専門・技術職75人、生産工程・労務作業者60人、事務職53人。
製造関連が前年度比で2倍近く増加し、
好景気を反映し生産現場での過重労働の広がりがある。

脳出血や心筋梗塞などを発症した
「脳、心疾患」の認定者392人(うち死亡142人)も、
前年度比約10%増え過去最多。
請求件数は、931人で前年度比0.7%減少。
残業時間は、月80~100時間未満が135人、
100~120時間未満が91人。
160時間以上も、35人に上った。

厚労省は、「厳しいノルマを求められる職場環境を反映しているのでは。
若者はノルマが達成できなくても、周囲からサポートが得られないなど
心理的な負荷の高い中で働いている」。

過労死弁護団の川人博弁護士は、
「数年前から過労やストレスのまん延で、
非常に深刻な事態に陥っているということが数字となって表れている」。

http://mainichi.jp/select/science/news/20080524k0000m040055000c.html

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