(2009年3月4日 共同通信社)
さまざまな組織に成長できる新型万能細胞「iPS細胞」を使い、
マウスの心筋梗塞の症状を改善させる実験に、
大阪大の沢芳樹教授(心臓血管外科)と大学院生三木健嗣さんらの
グループが成功。日本再生医療学会で発表。
グループは、マウスのiPS細胞を心筋の細胞に成長させ、
直径約1センチのシート状にした。
これを、人工的に心筋梗塞にしたマウス計8匹の心臓の患部に
張り付けたところ、4匹で血液を送り出すポンプ機能が改善。
残る4匹は、移植した細胞が良性の腫瘍を形成。
安全性を高める工夫が必要なことも明らかに。
iPS細胞は、未分化なまま移植すると、腫瘍になる恐れがある。
グループは独自開発の培養法を用いて、iPS細胞の99%以上を
心筋細胞に分化させていた。
わずかに残った未分化細胞が腫瘍になったらしい。
三木さんは、「実用化には、さらに高純度の心筋を得る技術が必要」
沢教授らは2007年、心臓病患者の太ももの筋肉を培養して
シート状にしたものを心臓に張り、心機能を回復させることに成功。
人のiPS細胞からつくった心筋シートを、臓器の大きさなどが
人と近いブタに移植する実験を始める計画。
http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/3/4/93049/
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