(読売 3月1日)
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準は、
腹囲が男性85センチ以上、女性で90センチ以上あることを
必須条件としているのに対し、単に腹囲が大きいだけでは
生活習慣病の危険要因としては不十分という調査結果を、
下方浩史・国立長寿医療センター研究所部長を班長とする
厚生労働省研究班がまとめた。
メタボ基準を巡っては、男性の腹囲が女性より厳しいことなどについて
異論が続出しており、今回の結果も見直し論議に一石を投じそう。
研究班では、愛知県内の40~82歳の男女3253人について、
内臓脂肪の断面積をコンピューター断層撮影法(CT)で計測。
内臓脂肪面積が100平方センチ以上の肥満の人とそれ未満の人で、
2000年から6年間、心臓病や脳卒中を引き起こす動脈硬化の進み具合を、
心臓の冠動脈や脳血管の梗塞の有無など6項目で比較。
肥満の人は、そうでない人に比べ、動脈硬化のある人の割合が、
心臓の冠動脈は女性では約1・2倍だが男性では差がみられず、
脳内の細い血管は男性は約1・2倍だったが、
女性では差はあまりなかった。
6項目すべてで、差は1・5倍未満にとどまり、
「全体として関連はそれほど強くない」(下方部長)
メタボの基準では、内臓脂肪面積が100平方センチ以上の場合に
危険が高まるとして、該当する腹囲(男性85センチ以上、女性90センチ以上)
が定められた。
今年度始まった「特定健診」(メタボ健診)では、腹囲が基準を超えていなければ、
血圧、血糖値、脂質のすべてに異常があっても、指導の対象にならない。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090301-OYT1T00042.htm
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