2009年12月9日水曜日

冬の肌荒れ、寒さも敵 バリアー機能高めるたんぱく質、働かず

(2009年12月4日 毎日新聞社)

皮膚表面で温度を感知するたんぱく質が、
肌の乾燥に深くかかわっていることが、
自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンターと
ポーラ化成工業の研究で分かった。

冬の肌荒れの原因は、空気の乾燥だけでなく、
気温低下にもあることを示す結果で、
日本研究皮膚科学会で発表。

このたんぱく質「TRPV4」は、体内のさまざまな場所にあり、
温度や筋肉の緊張などの刺激を感知する働きがある。

ポーラ化成の木田尚子研究員(皮膚科学)らは、
TRPV4が温度によって活性を変えることに着目。
皮膚でどんな働きをしているかを調べた。

TRPV4が不活発になるセ氏24度で、人の表皮細胞を培養すると、
適温の室内での皮膚温度(33度)で培養した場合と比べ、
細胞同士の接着が緩み、すき間から水分などの物質が
通り抜けやすくなった。
TRPV4を活性化する試薬を加えたところ、物質の透過が抑制。

低温が、TRPV4の活性化を妨げることで、
皮膚のバリアー機能が低下し、
水分が失われて肌の乾燥が進むと推測。

木田さんは、「入浴で肌が潤うことは経験的に知られているが、
これには湿度だけでなく、温度も関係していることが
細胞レベルで分かった。
温めることによって、肌荒れを改善するなど
新しい方法につながるかもしれない」

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/12/4/112565/

0 件のコメント: