2009年12月2日水曜日

医事で五輪20回に貢献 クーベルタン賞の黒田会長

(2009年11月26日 共同通信社)

スポーツ界で、反ドーピング活動に長年尽力した
日本アンチ・ドーピング機構の黒田善雄会長が、
国際オリンピック委員会(IOC)からクーベルタン賞の表彰。

リュンクビストIOC医事委員長が、
「数々の功績に敬意を表したい」と祝辞、記念メダルを授与。

同賞は、近代五輪の父クーベルタン男爵の精神に基づき、
教育や学術研究の功労者をたたえた勲章で、1997年創設。

IOC医事委員やアジア・オリンピック評議会医事委員長を
歴任した84歳の黒田会長は、「重いメダルだなあ」と感激、
「56年メルボルン五輪以来、夏季と冬季で計20回五輪に
かかわってきたが、これほどの栄誉は想像しなかった」と感謝。

東大時代はボート部。
戦後、日本体協に「スポーツ医事相談所」が開設された時代から
週3回、選手の体を診察してスポーツ医学の道を進んできた。

印象深いのは、中国選手の大量ドーピング違反が発覚した
94年広島アジア大会。
「当時、リュンクビストが日本に来たので、相談に乗ってもらった。
東西冷戦が集結しても、競技レベルが上がり
医科学が進歩する限り、皮肉にもドーピングは終わらない」と懸念。

巧妙化するドーピングを徹底糾明するIOCの姿勢は、
「スポーツを守る」観点から支持。
五輪運動に医科学分野で貢献してきた情熱は今も冷めない。

http://www.m3.com/news/GENERAL/2009/11/26/111975/

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