2009年12月3日木曜日

新しい波/324 Fリーグのいま/上

(毎日 11月21日)

「日本ミニサッカー連盟」
日本サッカー協会内に発足した77年当時の
日本フットサル連盟の名前。
89年、国際サッカー連盟(FIFA)がフットサルを管轄し、
第1回ワールドカップ(W杯)を開催した流れから、
95年、日本協会もミニサッカーから改名。
07年、トップリーグの位置付けで地域名を前面に出した
「Fリーグ」を発足。

北海道、府中が新加入し10チーム構成。
秋から翌春にかけ、全国でリーグ戦約30試合を展開。
本場のブラジル、スペイン出身選手を擁するチームも複数あり、
ほとんどが地域のアマチュアクラブ。
観客動員や全国遠征する運営費の捻出で苦戦中。

「方向性は間違っていない」。府中の関係者が喜んだ。
9月、東京・府中市立総合体育館での初の本拠地開催で満員。
ただ数は1178人。
今季の1試合平均の観客数は、第13節までで約1700人。
Fリーグで発足前に見積もり、昨季達成した2000人を下回る。
競技者登録数もフットサル13万人に対し、サッカー89万人。

経費も予想を超えた。
各クラブの運営費は、年4500万円の見積もりから、
遠征費が膨らみ2000万円超過。
府中の安井貴士理事は、昨季の下部リーグ時に比べ、
「20倍で済むのかというほど増えた」
Fリーグの実力もサッカー協会の思惑通りにはいかず、
3月の全日本選手権決勝で唯一のプロチームでリーグ2連覇中の
名古屋は、下部の関東1部1位のFUGA MEGURO
(現FUGA TOKYO)に敗れた。

Fリーグは将来16チームに増やし、プロ化も目指す。
Jリーグの発足当初と違い、地方テレビ局が細々と放映。
理想と現実の大きな乖離。
あるチーム関係者は、「いい集客策があったら教えてほしい」。
経済効果を生まないスポーツには光が当たらない不況の中、
Fリーグは奮闘している。

「室内サッカー」として、日本サッカー協会が支援するフットサル。
リーグやチームの運営状況など競技の現状に迫る。

http://mainichi.jp/enta/sports/21century/news/20091121ddm035050119000c.html

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